13.2.10

12/02/10 Term 1 始動

金曜日。久しぶりに書く。

1月最終週から学校の教師だけ先に働き始めた。大体の教師はきちんと来て、今年から始まるという新カリキュラムにどのように対応するか話し合っていた。同僚のうち、理数科教師が一人去った。Mr.N、不満はお互いあっただろうが、一番話をしてきた同僚だっただけにさびしい気持ちもある。

ともあれ自分の授業数は2倍になった。再びgrade9の理科を教えるほか、Grade11のGeology(地質学)という科目を持つことに。実際は日本の地学にあたる。新カリキュラムによって増えた科目、前例も教科書も無い。うすっぺらい指導要領・・にあたるカリキュラム。しかしそれには方針が示してあるだけで、具体的に何を教えれば良いか書いていない。

「S(私)は地学を専攻してたんでしょ!じゃあ、きまりだ。」

これを引き受けたとして、多分誰も引き継げないだろう。知識も教科書もなければ、こちらでは授業は作れない。私から言わせれば、生徒用の教科書で勉強して、それで生徒に教えるのは勉強不足だ。僕の居る間だけのレッスンになる・・。長期的な学校の変化には貢献できないだろう。それでも引き受けた。数人でも地学を学びたいという生徒が居て、自分が提供できる。それで十分と思った。国全体を変えられないようなこと以外しない、学校全体を変えられるようなこと以外しないということも可能である。

目の前の人にとって、何かいいことが出来るならそれで立派だと。自分に自信のないことが山ほどある。教員不足について疑問を持っていることには変わりがない。しかし、自分は少なくとも彼らのような大量の授業をこなせないし、寮の世話や学校の運営にまでなかなか手がつけられない。彼らはそれをなんとかやっている。やり方、マネージメントに問題があるのかもしれない。でもそれを自分が改善できる自信も無い。

というのも、2月で学校が始まってもう2週間が過ぎた。

第一週は生徒たちが来て、登録、授業料支払いなどの事務的作業を手伝った。親御さんも生徒についてきたが、アルファベットが読めなかったりする人もいる。書類の内容をピジン語で説明。そしてここにサインして下さい。「サインが書けない・・・」。字が書けない、読めないと、政治家のひどいお金の使い方、教師の怠慢、新サービスの提供など、彼らの生活は届かなくなってしまう。

grade9の新入生には比較的すぐに授業を始められた。しかし、grade11は1週間以上授業開始を待たされた。それは時間割りが出来ていないからであった。grade11も新入生である。選択科目が多いが故、それをマネージできなかった。というよりまだ完成していない。1学期の学習計画を作った、そうとう余裕を持って作ったが、それでもこれだけ授業が無いと、現実に運用するのは難しくなっていく。

隣の高校のYさんが来て、今度4月にこの島マヌスである青年海外協力隊のPNG理数科教師の集まり、分科会について語った。沢山日本の教師が来るのだから、普段突っ込まないような本質的なことを現地の教師と共有する機会にしたい。首都では他の州のボランティア教師に「マヌスの空気はなんかすごい」と言われた。私とYさんにある問題に本気で取り組もうという熱さに対しての褒め言葉だと理解している。

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