10.11.09

05/11/09 given

木曜日。現在生徒への課題づくりをしている。それに平行してサイエンスクラブ設立に向けて水面下で動いている。いくつかのテーマを与えて出発させて、どんどん発展していかないかと考えている。例えば観測班・最初は気温の観測から始めて、彼らの興味に応じていろんなものを測る。他には「火山」とか「圧力」「電気」など、テーマをを与えて具体化して行こうと考えている。例えば、理科実験室で火が使えるようにアルコールランプを作ろうとしたが、手に入らないため、灯油ランプを作った。実験室近くの調理場で晩御飯の支度をしていた生徒も集まって手伝ってくれた。彼女らははっきり言って私よりも器用だ。見事に完成した。煙が黒いが、これでは試験管の中の変化を確認することができない。改良も生徒とやろう。

ある日午後4時ごろ、汗だくになりながら一人で働いていた。午後2時とともに理科教員室は無人になり、誰も戻ってこない。私だけだ。ノックノック。外で掃除をしていた生徒たちだ。生徒が来たら満面の笑みで迎えるようにしている。しかし、暑い。生徒は片手にココナッツを持っていた。私にくれた。飲んでいいよ、とのことだ。おお!!なんと喜んでいいのか。時々生徒たちは私を訪ねてくれる。だから、暑くても扇風機が無くても学校で働くようにしている。ココナッツの中の水は甘過ぎて冷やさないと飲みづらい・・というのがPNGに来たときの第一印象だったが、この日のものは格別に美味しかった。頑張ったな自分、生徒からの思いがけないご褒美が心と身体を潤した。

昨日、水曜日。日本から、母親からの荷物が届いた。130キナ約5000円の追加支払いを要求された。課税の対象・・おそらく未開封の懐中電灯・・があったためである。何故か二つも懐中電灯がある・・親の愛を感じる。慣れない英語を書かせた。荷の中には注文しておいたものが入っていた。故郷山口の詩人金子みすずの詩集。日本に居た時はそれほど意識しなかったが、今いるPNGで紹介するならこの人が良いと思った。単純だし、生活が見える。私の勉強にもなる。一人で読みながらこの人の世界の豊かさに感動した。

箱を持って学校から家に帰る途中、道端でアイスブロック(凍らせたジュース、チューチューのようなもの)を売っているおばさんが、「御苦労さん、これあげる」と一本くれた。ありがたや。本当に施されて、自分の仕事がこの人たちの役に立てばいいなと心から思う。

 

今日、同僚Mr.Nは「給料が払われてないから帰る」と突然言い出した。昨日銀行で確認したところ、給料日が過ぎたにもかかわらず、お金が入っていなかったらしい。

No money, No work

なる名言を残して去った。前から定時前に去っていたため、やっていることは変わらないのだが、今日はやや正当な理由があるためか、誇らしげに去った。彼の中には残される生徒は無い、ように見える。彼は話し相手がボランティアであることを完全に忘れている。

自分は恵まれた、保障もある世界から来ている。世界地図を見ながら「最も恵まれない状況」を知らなくてはならない、直視しようと思った。

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