17.11.09

17/11/09 開通の恩恵

火曜日。最近慌ただしい。この街唯一のスーパーマーケットはもうクリスマスの飾りがついている。学校は全11週の4学期のうちの8週目ということでノルマ達成に必死になっている。

さて、今日は週末約束したマヌスバスケットの取引日。しかし彼女は約束の時間に来なかった。

一時間待ったがさほど苦ではなかった。街は知り合いが沢山おり、見かけた顔と話しこんでいたらあっという間だった。かつて隣村の同期隊員Yさんの学校の新学試験の激励会の際に会った少しビックマンらしそうな人に挨拶された。自分は、バスケの監督と完全に人違いして、「今日はバスケやるの?」ってな具合の調子で話始めた。かなり申し訳なかった。

彼は私とYさんの披露した「島唄」に感動してくれていた。そのことを褒めてくれたあと、何やら相談事があるようだった。自分の仕事でボランティアの助けが必要だ、というのだ。こういう話は良くされるが、「私を助けて」に近い気がする。「では今度家でゆっくり話を聞かせて」というと来ない。今回は少しこの方、Mおじさんはそれとは少し違いそう・。このマヌス島の東部は街からも遠く、公共サービスから見放されている、というのを村落開発をしている同居人Sさんから聞いていた。MさんはそこのLLGを面倒見ているらしい。村々の集合体、郡の世話人と言ったところか。しかし彼の職業は海軍関係。職業ではないようだ。電話番号を交換し、村落のSさん、ボランティアの調整を行う方に連絡する旨を伝えた。

その次は同僚。理数科全体を取り仕切るMr.Sだ。彼はしきりに私に女性を勧める。PNGのメリー(女性)と結婚しろと。かつてのボランティアも付き合ってたぞ!と。しかし、男女関係のこじれで暴力沙汰、最悪は殺人事件が起きたという話は聞く。よほど信頼できると思う人が現れたら考えるが、今はそういうことに情熱が向かない。彼はというとそこそこ楽しんでいるようだった。ちなみに既婚者だ。PNGは男の決断が全てだ!と豪語していた。ジェンダーってこれのことですかね。

Mおばさんは来ず、家に行ってみると彼女は村に帰ったという。いつ帰ってくるか分からないらしい。そうですか、プレゼントは自分で買うことにした。

家に帰ると、隣の家の男の子が家のほうに来た。実際、家は接している。Sさんはこの少年Rが大嫌いだ。初めは面倒見ていたらしいが、どうしようもない失敗を重ね、裏切られ、見捨てるに至ったらしい。だから相手にされていないが、何もしらない私に色々頼む。話は聞いていた。でも、自分は何も知らないので、出来ることは助け、そうでないことは断っている。確かに図々しくも見える。私というより、私のものに関心がある、といった具合だろうか。PNGの人が全員そうであるということではない。ただ彼は中学生。信頼関係は少しずつ出来ていくものだ。完全に切ってしまっては何も生まれないと思ってゆっくりと手を差し出す。いつかは私のパソコンで海外ドラマを見せた。この前週末はどうしようか迷った挙句、晩御飯を振る舞った。腹減ったというし、彼の家にはなんと誰もいなかったからだ。停電だったため鍋で米を炊き、見事に焦がした。それを分けた。現在はSさんが首都に行っているからそういうことにした。しかし、今日は断った。無理ない範囲で付き合うことにしよう。過度にサービスする必要も無い。疲れたら疲れたという、不安なら不安だという。

Sさんの飼い猫の世話を頼まれている。可愛い。しかし、不条理さを感じるのだ、なぜこの猫がこちらの人たちが食べられないような贅沢品を食べるのか・・。腹が減ったというこの少年や昼の同僚のことを思うとなんだか違和感を感じる。SさんがPNG去るとき、この子の世話は他の人に頼もうと思う。

 

最後になってタイトルの恩恵について。

ウェブで他国で活動しているボランティアのブログを見た。似たような問題を抱えていたりするものだ。特に教育関係の方は構図が全く同じ。違う職種でも似たような感想を途上国で持つものだ。または全く自分と違う環境だったりもして新鮮だ。自分の仲間が遠くで頑張っている。回線速度の都合で写真が見れないのが残念だが。ブログの更新の様子で心配して下さる方、噂やニュースを聞いてメールして下さる方。私はこういう人から受け取る力のすごさを知っている。少しくらい無茶が出来るものだ。だったら自分をそう言う環境に置くのが一番いいだろう。自分はペタペタ色々なモノに触り、落ち着かない。だから、深い根を張れなかったのではないかとも思う。しかし、誰かはそんな私を見ていてくれて、声をかけてくれる。「走ってていいんだな」そう思ってまた私は全力疾走を続けるのだ。そういうことに気付いてから、自分の生活でそういう人を大切にしようと考えるようになった。そして自分も誰かを安心して走らせることができればと思う。このブログも、メールもそんな人々との懸け橋となる。

PNGではまだそういう出会いは無い・・こともない。

お母さんみたく世話焼きなおばあさん先生Ms.S、来年からはまた一緒にプレイしようと言ってくれるMasobuの監督。今回は先生のチームにチャレンジだ!と言ってくれるチームメイト。特に一緒に中盤を組み立てた今年高校卒業のJはとても責任感があり、かっこいいがアホみたいに笑う。「tenkyu, hamamas(ありがとう、幸せです!)」が口癖の彼の進路が気になる。私がバテたらいつも助けてくれた。隣の住人Pさんは穏やかで雑誌に日本のことが載ってたとわざわざ貸してくれた。歌を教えてくれた姪っ子Zは元気にしているだろうか。

こういう人に出会えたから、色々不満があっても頑張れているのかもしれない。

 

そう言えば最近また発疹が出来始めた。水ぶくれになっているものも。痒い。ボイル再来か・・。おお怖い。

0 件のコメント:

コメントを投稿